鉄のフライパンを使いはじめて数ヶ月、失敗を経てようやく使い方が定まってきた
去年の後半から鉄フライパンを使っている。
それまで使っていた600円くらいのフライパンがめちゃくちゃ焦げ付くようになったので買い替えが必要だったのと、テフロン加工を気にして恐る恐る料理するのに辟易していたので、いい機会だと思って普段使いに小さなサイズのこれを購入した。
島本製作所 フライパン 20㎝ [IH対応] 鉄 味一鉄 底厚 日本製
- メディア: ホーム&キッチン
使いはじめ
まず最初にフライパンについてきた説明書やそれらしい動画、ブログを色々漁って勉強した。
その結果、使い始めは下記の手順で慣らすのがいいらしいことがわかった。
- 空焚きして錆止めを焼き切る
- たわしで表面をしっかりと擦って残った錆止めの残滓を落とす
- 火にかけて表面の色が青黒くなるまでしっかり熱する
- 多めの油を注いで全体に馴染ませる(油慣らし)
- 注いだ油を捨てるか別の器に移し、残った油もキッチンペーパーで拭き取って冷ます
- 冷えたフライパンを再び熱し油を馴染ませ、冷ますを何度か繰り返して表面に油の膜を形成する
どこを見ても似たような手順でしきりに表面をコーティングするように説明していた。
また普段も使い終わったら、せっかく作った表面の油のコーティングが剥がれてしまうので、洗剤や金だわしなどは使わず、通常の亀の子的なたわしで汚れを落として油を敷いて保管するようにも書かれていた。
例えば
とか
などなど。
結果、数週間で黒い焦げのような膜が形成され、それが調理のたびにポロポロと剥がれて料理に混ざるようになってしまった。
いや、そうはならんやろ。それとも鉄フライパンユーザーの皆さんはそんな状態で焦げ付かないわーいなんて言ってるの?正気か?
というわけで一度紙ヤスリで焦げ付きを全部削り落としてリセット。使い方を考え直してみた。
失敗の要因
黒い膜が剥がれた箇所は、きれいな鉄の表面が顔を覗かせていたため、剥がれてきたのは油の膜なのだろう。つまり何度も熱された古い油がフライパンの表面に膜を形成し、それがある程度の分厚さになると調理時の刺激によって剥離したのではと仮設を立てた。
となると油が残るような使い方をしてはいけないということになる。
すなわち、油慣らししたあとで何度も熱しては油を引いてを繰り返すことはせず、使い終わった後もしっかりと油を洗い落とすということになる。
実際、学生時代にバイトしてたいくつかの厨房を思い返してみると、鉄製の鍋やフライパンも日常的に金だわしや洗剤で洗っていた。なので多分大きくは外していないだろうと思われる。
鉄フライパンの二度目の人生
以上の考察を受けて、極力油が残らないように、冒頭の手順の内、下記だけを実行し再びフライパンを使い始めた。
- 火にかけて表面の色が青黒くなるまでしっかり熱する
- 多めの油を注いで全体に馴染ませる(油慣らし)
- 注いだ油を捨てるか別の器に移し、残った油も限界までキッチンペーパーで拭き取って冷ます
最初だけは念の為油を完全には落とさずにおいた(微妙に日和った)。
そして日常の使い方は下記のようになる。
- 強火でフライパンを熱する
- この段階では内側にほとんど油が存在しないので原則煙は上がらない
- 油を小さじ2杯程度入れる
- ここではじめて油から煙が上がる
- 食材を投入し調理する
- 使い終わったら金だわしでゴシゴシこすって汚れを完全に落とす
- 油が大量に残っているようなら洗剤でも洗う
- こびりついた汚れがなければ洗剤だけでもいい
- 適当に熱して乾かす
- このとき煙がでなければ良し
- 煙が出るときはまだ汚れが残ってる(大量に出るならもう一度洗ったほうがいい)
- 極々薄く油を塗布する
- 油に浸けた割り箸から2、3滴垂らして伸ばすイメージ
- やらなくても焦げ付くなどはなかったので気持ちの問題っぽい
これで4ヶ月くらい使ってる。
こんなやり方でも今の所食材が焦げ付くことはないし、餃子もきれいに焼けた。表面もきれいに保てていると思う。
ひとまずはこの使い方で良さそうという実感がある。
まとめ的な
今のフライパンの状況が上の画像になる。 縁に少し黒い汚れが見えるが、ここはたわしだと力が入りづらく洗いにくいので半ばあきらめている。
基本的に一切の汚れを落とし切るようにしっかり洗剤も使って洗うのが正解っぽい。コーティングがどうのとか気にする必要はない。まったくないんだよ。
使用後の油の塗布も、使わなくなるときだけ薄く油を敷くだけで、日常的にやる必要はなさそう。もちろんやっても問題ないだろう。
あと素朴な疑問として、「油を焼き付けて膜を作る」と言ってるブログや動画多いけど、あれうまくいった人いるんすかね。